・クリプタクトでの未分類取引のメジャーな原因は、ポジション不足だよ~
・この記事では、その解消方法(カスタムファイル利用の修正)を説明するね!
クリプタクトの未分類取引って何?
クリプタクトでは、アップロードしたデータ中で何らかの不整合が起きた時に未分類取引が発生することがあります。
この未分類取引とは、データに誤りがあるというよりも「自動計算の過程で除かれて含まれなかった取引」を意味しています。
これが発生すると損益計算を完了できず、確定申告の所得計算ができない状況となります。
後述しますが、この記事ではもっともメジャーな未分類取引の解消方法を説明したいと思います。
未分類取引の種類とその発生原因
未分類取引となる時の種類とその発生原因を下記にまとめました。
「ポジション不足/デリバ・マージン取引以外の空売りを検出」
・ポジション不足:取引時点で保有通貨以上の取引があるために発生
・デリバ・マージン取引以外の空売りを検出:保有していない状態で通貨を売却するため発生
「主軸通貨は未対応」
・クリプタクト未対応のコインが取引で使用されたため発生
「決済通貨は未対応」
・クリプタクト未対応の決済通貨で取引が行われたため発生
「手数料通貨は未対応」
・クリプタクト未対応のコインが手数料で使用されたため発生
「価格データ欠落:xxxxの価格」
・仮想通貨取引が活発でなかった時期(2016年前半以前)は価格が欠落することがあるため発生
私の感覚として、一番多く出る未分類取引は「ポジション不足」かと思います。
このメッセージは、アップロードデータの中で不整合が起きて不足が発生した時に出ます。
つまり「買ったコインの枚数より、売ったコインの枚数の方が多くなっている」状態ということです。
ポジション不足エラー事例&解消方法
実際に出てきたポジション不足エラー
私は2021年分のデータから63件の未分類取引が出ました。
画像内の一覧で、種類の項目が「売り」になっている部分は「売ったコインの枚数の方が多い」という意味です。
そのうちの1つの取引の詳細を確認すると、このようにポジション不足の詳細内容が表示されます。
取引前のポジション(買った枚数:15.60041143枚)以上の取引(売った枚数:15.86枚)になっている、そうお考えいただければと思います。
ポジション不足の解消にはカスタムファイルを使う
解消のためには、不足分をカバー(15.86枚-15.60041143枚)するだけの取引を手動で入れる必要があります。
そこで使用するのがカスタムファイル(クリプタクトが用意している指定フォーマット)です。
カスタムファイルは以下のURLから入手できます。
※下記URLページ内の下部(4.カスタムのサンプルファイル)からダウンロードしてください。
カスタムファイルの各項目の意味と入力すべき内容
A列 Timestamp:取引年月日と時間(売った時よりも過去の年月日と時間を入力)
B列 Action:BUY/SELLなど(今回は不足している買い枚数の情報を入れるのでBUYと入力)
C列 Source:取引所名や商品名など(自由入力でOK、私はバイナンスで取引したのでBinanceと入力)
D列 Base:取引通貨(上記の画像を例にするとEOSと入力)
E列 Volume:不足分をカバーできる枚数以上の数量(切り上げで入力してもOK)
F列 Price:ブランクでOK(G列にJPYを入力した上でブランクにすると、取引時点の時価が自動計算で入る)
G列 Counter:決済通貨(JPYを入力)
H列 Fee:手数料(不足分追加の時は関係ないので、0と入力)
I列 FeeCcy:手数料の通貨 (不足分追加の時は関係ないが、JPYと入力)
J列 Comment:任意のコメント(省略可)
実際に入力したデータ例はこちらです。
カスタムファイルの作り方のポイント
未分類取引一覧の種類が「売り」になっている、最も古い束の部分でファイルを作ってアップロードする
例に出したケースでは、63件中20件が、最も古い「売り」の束になっていました。
この20件分のデータをアップロードしたところ、その情報が反映され、以降すべての未分類取引が解消されました。
もしそこで未分類取引が残った場合は別の原因が考えられますが、まずはこの方法をお試し頂くのをおすすめします。
未分類取引となった時点より過去の年月日と時間を入力する
私のケースでは、もっとも古い未分類取引は2021-4-17 01:11:26でした。
そのため、①で作成した20件のデータは2021-4-17 00:00:00で作成しました。
不足分をカバーできる枚数以上の数量を入力する
未分類取引は不足分を解消してあげることでなくなります。
ということは、不足分以上の数量を入れてあげれば解消されるということになります。
そのため、上部に貼付している画像のように、大きな誤差が出ない程度に切り上げた数を入力していました。
多少の誤差はどうしても発生してしまう?
未分類取引は、手入力している時点で取引所からのデータをいじっていることになります。
そのため、手動で行うことにって多少の誤差が生じる可能性があります。
しかし、この未分類取引を解消しないと損益計算が完了せず、確定申告の所得計算ができません。
個人的には、損益計算ツールの精度がさらに良くなっていくことを願いたいです。